2010年8月13日金曜日

感性の高校展。Das ist gut.


 今日は朝から、天王寺美術館へ出張していた。大阪の公立高校の美術部の作品が一堂に会す『高校展』の会場当番にあたっていたのである。2時間ほど連続で4つある展示室を歩き回っていた。明日は、4コマ6時間立ちっぱなしで倫理の補習だというのに…これはつらい。足がパンパンである。
 今回の高校展は、例の空堀のかるた絵の関係もあって、「無理するな」という指示を出していた。と、いうわけで、3年生が2点、2年生、1年生が1点ずつ、計4点の油彩のみという本校の陣容である。通常はもっと多い。とりあえず、毎年1点くらいは奨励賞という緑のテープを張ってもらえる賞をいただいている。この賞は、「なかなかいいではないか。よく書き込んでいる。高校生にしてはデッサン力も確かである。」といった感じの賞であるが、そんなに乱発されるわけではない。今年も、本校では唯一3年生の部長のNさんが受賞した。去年も猫の絵で奨励賞をもらっているので、猫シリーズで2年連続である。めでたい。受験もあるし、無理せんように言ったのだが、やはりやりきりたい、とのことであの熱風吹きすさぶ美術室で、1人頑張って描いていた。私が見に行くと、だいたい彼女が描いている。で、ちょこっとアドバイスをするのである。一応私も油彩は経験者であるし、デッサンの技術も磨いた者であるし、美的センスもあると信じている。今回は、デッサンの不自然さを何点か指摘したこと、網棚に赤めのタコでも置いた方が収まりが良いとアドバイスした。私はなかなかおもしろい、良い作品だと思っている。タイトルは『最後の猫が見た世界』である。

 今回もおおっ!という作品がたくさんあったが、私の一押しは、西淀川高校の彫塑である。レインボーカラーの立体カエル。とくに理由は無い。まさに感性がビビビッときただけである。写真では見にくいが、中央に白いカエルがいて、そこだけ、下にオタマジャクシがぶら下がっている。何を訴えているのか。高校生の作品なので、おそらくそのほうがおもしろいんじゃないかといった感性のような気がする。(ちゃんとしたコンセプトがあったらごめんなさい。)高校展を見て歩いていると、そういう高校生の感性の豊かさ、発想の豊かさを感じるのである。それが楽しい。

 明日は倫理補習。現代哲学の講義である。マルクス、生の哲学、実存主義、ベルグソン、ヴィトゲンシュタイン、構造主義、フーコー、ドゥルーズ、デリダ…。さらにはフランクフルト学派、ハーバーマス、今一番人気のロールズまで語ることになる。問題は…やはり、足の痛みである。

2 件のコメント:

  1. 1年生の選択科目の時に、
    音楽は良く分からんからパス!
    美的センスがないから、美術もパス!
    と言う風にして、書道を選択しましたが、
    書道も才能がありませんでした。

    文化祭の時に、大きなキャンバスに描かれた絵を見て、
    私にはない才能だなぁといつも感心していました。


    足のだるさは、なかなか取れないですよね。
    今日はゆっくりお休みになってください。

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  2.  Yukimi君、コメントありがとう。補習を終ってさらに足のだるさは半端ではありませぬ。明日日曜にまたH鍼灸院にいきます。

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