日本国憲法施行の日(現憲法記念日/5月3日)、日本が再び独立を果たしたサンフランシスコ講和条約発行の日(4月28日)、聖徳太子の十七条憲法制定の日(4月3日)等の案など多数の意見があったようだが、審議会やアンケート調査により、紀元節の日を、建国記念日ではなく、建国記念「の」日として法的に整備されたという、左右の意見対立の結果、妥協の産物であるといえる。
まあ、実証史学的に言ってしまえばイエスの誕生日であるとされているクリスマスも、ミトラ教の影響下、当時の祝の習慣がある冬至期に制定されたといわれている。こういう「物語」的要素をもつ祝日が何時なのか、というのは、兎角いい加減なものである。ただ神話、伝説といった「物語」は、民族にとってそれなりの意味を持つ。津田左右吉も、その辺の重要性を十分指摘しているので、建国記念の日を設けるべきだと主張していたようだ。
…「建国」という語彙を用いる限り、「物語」的なところではあるが、旧・紀元節に落ち着いたということかと、右でも左でもない私は思う次第。うん、多分に日本的な結論。
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