2023年9月7日木曜日

海賊といえば ONE PIECE 1

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このところ、女王陛下の海賊のエントリーが続いた。海賊といえば、少年ジャンプに連載され、いよいよ最終章に入った”ONE PIECE”である。昭和の人間である私などは、少年漫画雑誌といえば、サンデーやマガジンで、ジャンプは小5のころに創刊された新参者で、永井豪のハレンチ学園のイメージが強い。しかし、友情・努力・勝利というキーワードで数々の名作漫画を送り出してきた。”ONE PIECE”もまた、そのキーワードそのものの大長編の名作である。

私自身は、ジャンプも買わないし、単行本も買わない。マレーシアにいくまでは日曜日朝のアニメ放送を見ていただけで、今から振り返ると、シャボンディ諸島編で一味が各地に飛ばされ離散した頃から、ハンコックの島、インペルダウン、頂上戦争、魚人島、パンクハザード、ドレスローザ、傘下に大船団が出来たところぐらいまで視た。以後は全く視ていないのだが、You Tubeなどで断片的にアニメ画像を視たり、様々な考察をしているチャンネルがあったりして、間接的に楽しんでいる状態である。

これらのYou Tubeを視ていて、作者の尾田氏は、台詞やら作画、さらに扉絵やら、単行本での質問コーナーやらで、様々な「謎」と「伏線」を張り巡らしていることがわかった。”ONE PIECE”の考察YouTuberは、この単行本が100冊をゆうに超えている長い物語の、興味ある謎について、以前の内容を読み返しながら、様々な伏線を発見、それをかなり論理的に、言語表現まで細かく「分析哲学」的に考察している。かなりマニアックである。もちろん、各YouTuberの考察はそれそれ違うのだが、実に面白い。

主人公のルフィは、祖父ガープが海軍中将(実力は大将以上だが、天竜人の直属となるのがが嫌で中将に℃止まっている)、父親ドラゴンが革命軍の司令官という設定。幼少期に義兄弟の契りを結んだ、長兄エースは、ワンピースを見つけた大海賊ロジャーの息子で、白ひげ海賊団の二番隊隊長(前任者は、元ロジャー海賊団、ワノ国のおでんだったらしい。)だが、頂上戦争でルフィの目前で故人となってしまった。エースは左腕にタトゥーをASCEと入れていおり、Sにはバツがついている。私はスペルの間違いを訂正したと思っていたが、実は「Sにバツ」は、次兄のサボの海賊旗のシンボル(実際には小さなボートにあるホント細かい描写にすぎない。)だったのだ。サボは、天竜人にボートに砲撃され殺された。エースは常にサボとともに生きていたのだ。(画像参照)しかしこのサボは、革命軍に救われ、生きていた。長らく記憶喪失だったが、頂上戦争でのエースの死を知り記憶を戻し、今はNo2の参謀総長となっている。ドレスローザで、サボは、弟ルフィーの元に現れ、エースの食べていた悪魔の実を手に入れ、その能力を手に入れる。このタトゥーの件も「伏線」から導かれた考察である。

この”ONE PIECE”、実に壮大な物語であり、様々な伏線があって面白い。登場人物や島の名前にも、出自にも、これでもかと張り巡らされた謎と伏線があって、罪と罰の主人公・ラスコーリニコフ(分離派の信徒を意味する)の名前の伏線など比肩できない。漫画という枠組みを超えたドストエフスキー的存在だと感じる。今更ながら、こりゃあ確かにハマるなあと思った次第。

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