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プラトンはイデアを現世の外にあって、万人がそれを目指しあるいは従うべき唯一の原理とした。各人の意見と無関係に存立する普遍的真理を立てることによって、人々の意見を調整していては達成できない改革を実現しようとしたといえる。これを修正したのがアリストテレスである。
アリストテレスは、「~とはなにか」という問いは、善や美といった抽象的な概念についてではなく、具体的な一つ一つの存在者について立てるべきだとした。ここから作用因や目的因、質料因、形相因という四原因説が出てくる。中世のオッカムなどは小2つがそれ自体において本質を持つとしたし、19世紀のロマン主義は各個人が自分の内的必然性に従うことで自己実現することを目指した。アリストテレス的であるわけだ。
ちなみに、アリストテレスは「自然学(ギリシア語でフィジカ)」を書いた後、抽象的な四原因説を論考した。全集の編集者は、自然学の次の巻という意味で、メタ(次の/~を超えた)フィジカと名付けた。形而上学の由来である。…つづく
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