長く、自衛隊は1%枠をハメられ、防衛省(庁)の支配下に甘んじてきた。現場の制服組の想いがわかるような優秀な官僚であれば問題なのであろうが、なかなか難しい。
まるで、現場の学校と教育委員会のような感じだ。もちろん教育委員会にも現場から指導主事として出向しているのだが、官の方が強い。官が向いている方向性と現場が向いている方向性は明らかに違うので、そのあたりの違和感はよく理解できる。
問題は、さらに国会議員である。シビリアン・コントロールの要は首相であるが、国会がその中心的な存在であることは明白である。国会議員の多くは、軍事的な知識にあまりに無知なようだ。昔「非同盟中立」などという主張もあったが、多くの議員は自衛隊に対してリスペクトしているとは思えないし、真剣に国防論議をしているとも思えない。そういう事例がこれでもかというくらい書かれている。
私は、意を決して本書を執筆した著者に拍手を送りたいと思う。
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