2022年5月7日土曜日

沿ドニエストル共和国 考 2

https://tabippo.net/transnistria/
沿ドニエストル共和国は、未承認国でありながら完全に国家の体をなしている。91年の独立以来スミルノフの独裁が続いたが、2011年シェフチュク、2016年にクラスノセリスキーがシェリフという国内のコングロマリットの支援を受けを破り当選。2021年再選された。スミルノフの時代は北朝鮮並みの独裁体制であったが、幾分自由化が進んだようである。とはいえ、レーニン像が立ち並び、現在でもソ連内国家が存在しているような感じであるらしい。

経済面では、ヨーロッパでは最貧国なみだが、モルドバの他の地域に比べパフォーマンスがよいので、商品も豊富にありモルドバより価格も安い。ただし、全員が平等なのではなく、極度に裕福な層と底辺に二分され底辺の人々が平等に貧しいという状況である。

現大統領を支援し当選させた国内の大企業「シェリフ」(建設業・カジノ・スーパーマーケット・ガソリンスタンド・スタジアムとサッカーチーム経営・通信事業など)は、スミルノフ元大統領の一族の経営であるらしい。第二代大統領のシェフチュクが黒幕だという話もあるらしい。またワインやコニャックをつくる有名企業「クヴィント」もある。工業生産物の輸出はモルドバより多い。

一方ロシアの武器を莫大に貯蔵しており、国際的な武器密輸疑惑で非難されている。今回のウクライナ戦争でも、どういう動きをしているか微妙なところで、情報が出たとしてもその真実は不確実である。様々な憶測が憶測を呼ぶ。日本や欧米の感覚では信じられないほど相違があるそうだ。これは、旧ソ連諸国共通の体質ともいえることであるらしい。

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