2019年9月12日木曜日

「モンゴル」に送られる=失脚

モロトフ https://ja.wikipedia.org/
wiki/%E3%83%B4%E3%83%A3%
E3%83%81%E3%82%A7%E3%8
2%B9%E3%83%A9%E3%83%95%
E3%83%BB%E3%83%A2%E3%
83%AD%E3%83%88%E3%83%95
NewsWeek日本語版の記事によると、ボルトン国家安全保障問題担当補佐官が解任されたようだ。北朝鮮に対する先制攻撃論者で、イラン強硬派、あらゆるアメリカの署名した国際条約の廃止など、ネオコン丸出しで、他者の意見をまるで聞かない人物だったらしい。この解任の件については私自身は特にコメントはない。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/09/post-12976_2.php

ところで、この記事で私が興味をそそられたのは、かのトランプの北朝鮮板門店電撃訪問の時、ボルトンはモンゴルに派遣されていたという事実である。なぜかモンゴル。このモンゴルに送るというのは、ソ連時代、フルシチョフが、スターリンの片腕だった外相も務めたモロトフをモンゴル大使に左遷、政敵や扱いにくい部下をモンゴルに送ることは政治生命を奪うこと意味していたという。これをNewsWeekは意味深に報じている。アメリカもこの故事にならったのだろうか。少なくともロシアの政治上は「モンゴルに送られる」=左遷される・解任されるというシニフェ(意味)があるらしい。

こういう地名が登場することわざは、いろいろあるが、まず浮かぶのがローマの「ルビコン川を渡る」である。日本にも「江戸の仇を長崎で討つ」とか、中国では「呉越同舟」なども浮かんでくる。そのうち、「モンゴルに送られる」という一文も増えるのかもしれない。人間はコトバをつくることで人間となったわけだから。

モロトフが送られた時期は、中ソ対立が高まり、モンゴルの重要性が高まった時期でもあったのだが、まあモンゴルからすれば、「モンゴルに送られる」というコトバはとんでもなく不愉快であろう。朝青龍が血相を変えて怒りそうだけど…。

0 件のコメント:

コメントを投稿