http://www2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009040092_00000#yokatta |
私は、実学を否定しないが、結局のトコロ自分の学びたい、興味がある学問をするほうがいいのではないか?と考えている。この私の考えに大きな影響をあたえたTVドラマがある。ウィキで調べたら1967年から翌68年に放送されたとある、NHKの「ケンチとすみれ」である。今はもう画像がほとんど残っていないようだ。(考えれば当然である。当時ビデオシステムをもっていたのは一部の人間で、私の知っているのは堺正章くらいだろう。雑誌で紹介されていて感動した記憶がある。笑)
「ケンチとすみれ」の記憶はさすがに断片的だ。主人公は建築家をめざし、後にオリンピックの国立競技場のイスを設計したはずだ。当時私は小学校の高学年くらい。建築に興味をもっていたので、熱心に見ていたのだと思う。さて、青島幸夫がこのドラマに出ていて、主人公の旧制高校の親友だったと思うのだが、彼は大学でインド哲学を専攻すると言って、ケンチの元を去っていく。
当時、当然ながらインド哲学とは何者か全く知らなかったが、その言霊にはしびれたのだった。金銭的な見返りは何ら期待できない(すなわち実学ではない)学問であることは、小学生の私にもわかった。だが、「かっこええな。」と私は思ったのだ。大学でインド哲学を専攻する…。
その後、中学生になって、工業化学をやろうかとか、ヴィジュアルデザインをやろうかとか、高校生になって高校社会科の教師をやろうかなどと将来の志望は様々に変化するのだが、結局、私は大学で哲学や宗教学を専攻することになった。半ば青島幸夫の道を選んだである。(笑)
幸運にも高校の倫理の教師に採用されたからいいものの、されなかったら、どうなっていたかわからない。(笑)もちろん、私の選択には後悔はない。昨夜、そんなことを考えながら「ケンチとすみれ」のシーンを思い出していたのだった。
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