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今日の日経の「革新力」という記事である。何度か書いているが、私は「LEGO」の大ファンである。子供の頃はとても手が出ない高級品であった。ちょっと屈折したあこがれの商品である。30年前、息子が生まれたとき、レゴを買いに走ったくらい、強い思い入れがある。そのレゴの経営の話。興味深く読んだ。
高い生産コストの問題と、新シリーズの相次ぐ発売、テーマパーク、TV番組制作など多角化を進めたあげく、経営が行き詰ったのだという。
新CEOは、創業者一族と徹底して話し合ったという。「何故レゴグループがこの世に存在するのか?」そこから生まれたテーゼは、「より魅力的で消費者に寄り添うレゴを開発すること」であったという。スイスと米国の工場を閉め、チェコやハンガリーに生産拠点を移し、テーマパークを売却、ライセンスを供与したという。ここまでは、フツーのコンサルティングだと記事は新CEOを評価する。問題はここからだという。
新たな商品開発に取り組む。数人の子供にサンプルを与え、大人は一切手出しせず徹底的に消費者(子供)に寄り添ったのだ。
自らが常に革新的であるべきだ。効率を高めることも重要だが、従業員の安全性や快適な環境といった、安心して投資できる条件が整ってこそ、革新的であり続けられる。だからこそ、レゴはまだ非上場企業として存在できるのだ。と、CEOは語る。
…綺麗なコトバでテーゼを出すことは誰にでもできる。しかし、それを実際に実行することは、簡単ではない。そして効率よりも、よい仕事ができる環境を整えることこそ、革新性を進める鍵だということだ。今のくちゃくちゃになった大阪の教育現場にも、このCEOの箴言は活かされるべきだと思う。
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