南アの画家ノーマン・キャサリン「魔女狩り」 |
特に赤い目を持つ初老の女性が狙われたらしい。牛フンを調理燃料に使った故の目の充血らしいのだが、魔女狩りの対象になったということである。2005年から11年までに約3000人が殺害されたと言う。タンザニア以外にも、カメルーン、コンゴ民主共和国、ガンビア、ガーナ、ケニア、シエラレオネ、ザンビアなどでも魔女狩りが行われていると報告されている。
呪術については、全くの専門外であるが、迷信や非科学的な押し付けはさけるべきで、この600人殺害が許されるものではないと私も思う。アフリカの近代化、特に投資を呼び込もうとする上で、各国政府はなんらかの対応をすべきだと宮尾氏も書いているが、同感である。
ただ、単純に、野蛮だ、だからアフリカは暗黒大陸だなどど批判をするのはやめてほしい。魔女狩りは、長らくヨーロッパやアメリカ合衆国でも行われてきたし、日本でも島津斉彬の世継ぎをお由良の方に呪い殺された云々という御家騒動を起こしている。お由良の方は魔女だという見方もできる。ただ誰も手を出せなかっただけだ。この話、たかだか150年前の話である。魔女狩りも含めた呪術の存在は、良い、悪いという価値観を越えた、洋の東西を問わない人間の「文化」である。アフリカだけが特別ではない、と私は思うのだ。
http://www.emeye.jp/disp%2FOAA%2F2012%2F0530%2Fstockname_0530_010%2F0%2F
とても魅力的な記事でした!!
返信削除また遊びに来ます!!
ありがとうございます。
職務経歴書のダウンロードさん、コメントありがとうございます。アフリカの呪術については、大いに興味があります。もちろん、これもひとつの重要な文化遺産であると私は思っています。開発にとっては、極めて有害な一面もあり、是非についてはエポケーするしかありませんが…。何事もそうですが、様々な視点から見ることが重要だと現場の社会科教師の私は考えています。
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