2013年2月16日土曜日

ブラジルのアフリカ開発

「新興国情報」というWEBサイトに、「【ブログ】ブラジルとアフリカの意外な結びつき、資源確保ではない本当の狙いとは?」という記事が載っていた。坂口誠さんというマネジメントに関わる人の記事だ。わざわざ、【ブログ】として記しているのは、正確な統計や確実な情報によるものではないという但し書きのようなもので、学術的な論文ではないということらしい。とはいえ、かなり興味深い話だった。

ブラジルとアフリカというと、JICAの南南協力で、ブラジルで成功したサバンナの農園化をアフリカにも、という開発の話が有名である。(この件に関しては、東京外大のクラーセン舩田さやか先生が批判的な論文を書かれている。いずれエントリーしようと思っている。)で、私は、その話だと思ったのだが、もっとビジネスに関わる話だった。

ブラジルは、世界で6番目の経済大国になっていて、新興国の鉄道やディーゼルエンジンなどで大きく検討しているという。アフリカへの進出といえば、資源目当てで現地雇用をしない中国というのが定番なのだが、ブラジルも大いに頑張って企業進出や投資をしているらしいのだ。ブラジルは、そもそも資源大国であるから、中国のような狙いはない。ビジネスとしてアフリカを大いに有望視しているらしい。なかでも、同じポルトガルを旧宗主国とするアンゴラやモザンビーク、さらにギニアビサウ、サントメプリンシペ、カーボベルデなどには、公用語が共通なので進出が容易なのだ。

モザンビークで、ブラジルはジェネリックの薬品会社の建設を進めているらしい。これは凄い。ブラジルはインドとともにこの分野の先端をいっているのだ。またブラジルには黒人系の人々が多い。気候や風土にも共通点があるし、南ア同様白人と黒人の人種問題に対しても共通点がある。だからこそ、アフリカにビジネスで進出し、協力できるところは協力し、儲けるところは儲けたい。もちろん現地雇用も進めていこうというWin-Winの関係を模索しているようだ。それが、ゆくゆくブラジルの経済成長に繋がるというわけだ。

ブラジルから見たアフリカの開発経済学。きちっとした統計などなくても十分勉強になりました。
http://www.emeye.jp/disp/OAA/2013/0215/stockname_0215_005/2/

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