2012年12月21日金曜日

マリ北部過激派駆逐へ 安保理

AQIMの旗
国連の安保理は、20日、マリ北部の過激派の駆逐を目的とした周辺国の軍派遣を承認したという。この派遣軍、「アフリカ主導国際マリ支援団(AFISMA)」というらしいが、要するに西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)の軍を3000人ほど送るらしい。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2012122100092

この西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)は、ナイジェリア、コートジボワール、セネガル、ガーナといった国々が指導的な地位にある機構で、西アフリカ地域にあるサブサハラ=アフリカ諸国のほとんどが加盟している。アブジャ(ナイジェリア)に本部がある。旧フランス領植民地が多いが、旧イギリス領植民地も一体になっているわけだ。地域内の紛争解決に何度か成功している。私がブルキナのワガの空港近くで見たアパッチ・攻撃ヘリも、このECOWAS関係のものだと思う。ブルキナにアパッチ・ヘリを運用するだけの経済力は、おそらくないだろうと思うのだ。それぞれは小なりといえど、西アフリカのサブ・サハラ=アフリカの軍が集まれば、アパッチ・ヘリを運用できるくらい、それなりに強力であるだろうと思われる。

さて、このマリ北部の過激派とは、トゥアレグの人々の反乱軍。その背後にいると言われ、今や彼らの反乱を乗っ取ったといわれるのは、アルジェリアを中心に活動する「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織(AQIM)」である。AQIMは、タリバン流のイスラム法解釈を強要しているという。
http://news.goo.ne.jp/article/nationalgeographic/world/ecoscience/20121210001-ng.html

世界最貧の地・マリで、サブ・サハラ=アフリカ諸国の軍を使ってのアメリカとイスラム原理主義の代理戦争…そんなふうに捉えると、あまりに悲しすぎるか。
国連に最も資金を拠出しているのは日本である。日本の資金が、今回の軍派遣費用に繋がるというのもありえる話ではある。これも悲しすぎるか。

私は、今回の安保理の決議が間違っているとは思わない。だが、悲しい話であり、地球市民1人ひとりが、自分の問題として捉えるべき話だと思っている。

明日からJICA関西で、1泊2日の高校生のセミナーに参加する。テーマは、平和問題・難民問題である。明日はブログのエントリーはできないと思うが、明後日、詳細な報告をしたいと思う。

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