「スティグリッツの入門経済学」は、たしかに大学で経済学を学ぼうとする学生には、なかなか良いテキストである。最後の今日の補習は、インフレーションと失業がテーマの最終章である。おりしも、今日の各新聞の朝刊の一面は、日銀がインフレ目標を1%としたというニュースだった。こういう現実的な経済問題をこのテキストは、多く取り入れている。経済学的見方をほぼ身につけてくれたN君は、このインフレ目標1%の目指すところ、予想されるメリット、デメリットを回答できた。と、いうわけで私は満足である。
高校生にはさすがに、このテキストは難解だ。なぜなら経済学の法理・法則というのは、現実の様々な「経験値」と、関連する「知」がないと、うまく理解できないからだと思う。3年間クラブに頑張ってきた本校の生徒は、そういう「経験値」と「知」に欠けるのは、仕方がないことだと思う。だからこそ、こういう補習が有効なのだろう。当然、文学部出身で、系統的に経済学を学んだ経験がない私にとっても、大きな経験となった。しんどかった分、大きな自信になった。そういう機会を与えてくれたN君に感謝したいと思う。「共に学んだ」日々であった。
ところで、武道科のS君が難関私立大のR大学に合格したとの報が入った。4回受験して全て合格だったとか。夏休みから、コツコツ政経の補習をしてきただけに、本当に嬉しい。教師冥利につきる1日だった。
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