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面白い数値が書かれていた。1522年から1644年にかけての西欧の書物生産量は約3570タイトルで、同時代の中国の推定値の40倍も多いというオランダの歴史学者の主張がある。清では、1644年から1911年にかけて126000部新版が出版されており、これを年平均に換算すると470タイトル。西欧の1644年の6000タイトルに比べてたしかに少ない。なお、日本の場合、出版点数は1720年代から1815年にかけて年平均300ほど。西欧では、印刷術の改良により書物の価格は安価で、有用な情報を提供しており、アジアよりはるかに知識社会だったというわけだ。玉木俊明氏は、一つの指標から西欧のほうがアジアより進んでいたという単純な歴史学を自分は好まないと書いている。この時代の日本の識字率は西欧より高く、中国の農書を中国人の手を借りずに読解し農業技術を向上させたりしているからだ。(識字率に関しては江戸期の日本:60%に対し、西欧2~30%というところらしい。)…つづく
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