2021年8月17日火曜日

緊急 マレーシア情勢について

16日、ムヒディン首相が、国王に辞任を申し出た。新首相が選出される迄は暫定首相にとどまるとのこと。

連立政権を構成していたUMNO(長年与党であり続けた政党)が離脱し、辞任を求め、過半数を維持できなくなったためであるようだ。ムヒディン政権は過半数をかろうじて確保してきたが、これでアウトである。コロナ禍ゆえに解散総選挙は現実的ではない。

日本なら、内閣総辞職なので、首相指名選挙が行われるところだが、マレーシアでは、国王が首相を指名・任命なさることになる。

なぜなら、マレーシア連邦憲法第39条に、「連邦の行政権は最高元首(=国王)に付与され」とあり、第40条に「最高元首は(中略)別に規定される場合を除き、内閣あるいは内閣の一般的権限の元に行動する一大臣の助言に従って行動する」第43条には、「最高元首は、自己の職務の遂行に際し、自己に助言を与える内閣を任命する(a)最高元首は自己の判断において、下院議会の過半数の信任を得そうな下院議員を、内閣を主催する首相として任命する」とあるからだ。

首相指名は行政権を持つ国王の権限であるが、全くの自由意志ではなく、下院議員の過半数の信任を得そうな下院議員を任命するわけだ。だから、国王は、全下院議員に対して推薦する人物を挙げるよう指示されたわけだ。

誰がその座に就くのかはわからない。ロイター電でも複数の名が挙がっているが、私の尊敬するマハティール氏の名はなかった。ならば、現在野党にある(前回の総選挙後に禅譲するとマハティール氏に言われていた)アンワル氏はどうだろうか、などと無責任な発言をしそうだが、ここは沈黙すべきところだ。

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