2020年7月15日水曜日

書評 最後の秘境 東京藝大

先日、買い物に行った時八幡浜の本屋に寄った。大阪にいた頃はよく新刊の文庫本を物色したものだ。今回購入したうちの1冊は「最後の秘境 東京藝大」(二宮敦人著/新潮文庫)である。これまで東京芸大とは3回、関わった。だからこそ興味があったし、購入したのである。

1回目は、中学卒業後高校入学までの期間、東京の親戚に遊びに行ったとき、上野公園の東京芸大を見に行ったことだ。私は高校入学前、美大に行きたかった。普通科に行って目指すのが王道だと思うが、私は図案科(今で言うグラフィックデザイン科)に進学した。これが間違いのもとで、結局美大進学を諦めた。世の中には自分より上手い奴がたくさんいることを知ったのだった。

東京芸大との関りの2回目は、私が大阪市立の社会科高校教師になり、母校を訪れた際、図案科に東京芸大出身の新任の教師が来ていて、紹介された事である。彼がその後どうなったのかは知らない。

3回目の関りは、マレーシアでF40の学生Y君が、東京芸大の美術学部芸術学科を受験したことだ。芸術学や美術史と実技を並行してやりたいというのが本人の希望だった。国立ではその条件にかなうのは、東京芸大芸術学科しかない。K先生も受験には反対されていた。常識的にもそうだろうと私も思う。その困難さを知っているからだが、本人と家族のたっての希望で出願を許可したのだった。結局敗退したが、今は別の大学で留学生活を堪能している。

東京芸大の芸術学科、いいよなあ。一時期私も受験を考えたのだが、ラオコーンの石膏像があったりするのを見て、こりゃあかんと思ったのだった。ラボルドでさえ自信がなかったのに、ラオコーンのデッサンをやらされるのは、まっぴらごめんである。何日かかるのかわからない。(笑)結局、私は社会科の教師になってよかったのだ。

まったく書評になっていない。書評はまたいずれ…。

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