2018年4月10日火曜日

ガザの悲劇とサウジアラビア

https://news.sky.com/video/snipers-shoot-palestinian-protesters-near-gaza-border-11319849
日本では、あまりガザのニュースが出てこない。「オリーブ山便り」が最もイスラエル関係の情報源として貴重である。シリアの化学兵器も重大なニュースだが、ガザでもデモで多くの死者が出ている。イスラエルは戦争と平和が共存する国だ。ガザで国境警備の軍が狙撃をしているすぐ近くで、万単位の海水浴客が楽しんでいたりする。実際、イスラエルに行ってみて、そういう実感を得たが、何とも複雑な心境である。私は、パレスチナにもアラブにも中立の立場でエントリーするが、やりきれないニュースばかりだ。上の画像は、オリーブ山便りにある狙撃兵を混乱させるためにタイヤを焼いている様子。
http://mtolive.blog.fc2.com/

さて、このガザの問題に関して、アメリカは当然のようにイスラエルよりの立場で、国連安保理でのイスラエル非難決議は拒否権を発動した。さて、今日エントリーした最大の理由は、サウジアラビアのビン・サルマン王子がアメリカ誌へのインタビューで「パレスチナ人が国を持つ権利があると同時に、ユダヤ人は、少なくともその祖先からの土地に国を持つ権利がある。」と発言したらしい。湾岸アラブ諸国がイスラエルの存在を認めるのは初めてのことである。

エジプトが以前、イスラエルの存在を認めたが、湾岸諸国、そしてアラブのの雄・サウジがこのような発言をするとは驚きである。UAEなどの他の湾岸諸国も、サウジには右にならえなので、同調する可能性が高いと思う。サウジは親アメリカであることは間違いないが、アラブの大義の大きな転換であるといってよい。

かなりアメリカのシェールオイル・ガスの攻勢に追い詰められているのだろうか。そういう伺った見方もできる。また、自国ファーストの偏狭なナショナリズムの影響も見逃せない。たしかにイエメンでフーシーと戦うサウジにとって、ハマス政権下のガザは、ある意味同調しがたい、という感情もあるかもしれないが…。

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