昔、青島幸男が「だから巨人ファンは馬鹿なのだ」という本を出した。村松友視の「私、プロレスの味方です」と同様、読んだような気もするし、読んでいないかもしれない。それくらい古い本だ。
私が小学生の頃は、TVのプロ野球中継というと巨人戦しかなかった。その後、プロ野球ニュースが始まって毎日巨人以外の球団のプレイもTVで目にするようになったけれど、とにかく巨人のV9時代は、誰でも(私のように巨人ファンでない者も)1番柴田からの巨人のオーダーを言えたもんだ。
巨人は当時、唯一メジャーリーガーなどの外国人をメンバーに入れない球団であった。なんとなくプロレスで言えば、ベビーフェイス(善玉・正統派)的存在であった。それが、サンケイから金田(あの400勝の金やんである。)をトレード補強して以来、張本(喝の張さんである。)もゲット。さらに江川事件。さらに清原を騙した桑田事件。さらに三冠王の落合を取ったり、もう勝つためには、何でもアリの無茶苦茶をやった。だんだんヒール(悪役)化していくのだ。
ヒール巨人軍の総本山が、読売新聞社のナベツネと呼ばれた人物である。ヤクルトの古田が選手会長として様々な改革のため奔走していた時、「選手の分際で…」と罵倒した人物だ。
そのナベツネ氏が、今回の高木投手の野球賭博発覚で辞任するそうである。賭博に関与した選手は、すでに4人目。巨人もまさに地に堕ちたもんだ。
大阪人である私は、巨人=東京=権力の象徴であった。ナベツネ氏はその権化のような存在である。その権化が、極めて意外な末路をたどることになった。これについては、実に感無量である。
ことさら巨人ファンは馬鹿なのだと、青島幸男に同調するする気はない。好き嫌いというのは、旧約聖書のように合理的なロジックを超えたものだと思うからだ。
2016年3月9日水曜日
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