文春文庫の「カウントダウン・メルトダウン(上・下)」(船橋洋一/本年1月10日発行)を読み出した。福島の原発事故についてのノンフィクションである。最初から上下二冊あわせて、以前から購入してあったのだ。やっと読み始めることができた。やはり、ここらあたりできちんと読んでおかねばならないと思う。あれから5年がたった。様々な問題や指摘もおよそ評価が定まりつつあるのでは、と思う。
まだまだ最初の方である。「イラ菅」首相の怒号が飛んでいる。電源車は、ヘリで重すぎて運べない。着いたところで、変圧器やケーブルがないので、結局電源を回復できない、というような状況である。
イラ菅は、東工大卒の理系人間である。このような変に科学技術に自信のある人物がトップだったことが、日本にとっては不幸だったかもしれない。現場は停電で真っ暗な中、なんら正確な情報が得られないのに、「イラ菅」は妙に細かなコトにこだわってしまう。
トップは、生半可にモノゴトを知っていると、つい自分の能力に溺れてしまう。謙虚に専門家の意見を聞き、たとえ自分の考えと違っていても、勝利のために対応を取捨選択できる能力が問われる。あくまで、部下の力を最大限に使えるのがトップの力量というものだろう。
日本史上でも最大の危機中の危機の中、どうなっていくのか、詳細な現場や官邸の動きを自分なりに検証してみたい。
2016年2月17日水曜日
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