![]() |
| http://www.jicafriends.jp |
そもそもJOCV経験者への関心が企業に高まっており、JOCV終了後の採用打診は倍層しているらしい。「厳しい環境でやってきた協力隊員は有力な人材」だという。留学制度をもつ大企業などから、社員育成に協力隊を利用できないかという打診が、今回の制度を後押ししたのだろう。人間力を鍛える場として活用したいというのだ。
『ここには、グローバリズムにあって日本に必要とされる人材像が象徴的に表現されている。自己表現力と異文化理解力が、企業の成否を決める時代になっている。』と西川委員は書き、JICAは、企業の立場を考え1年間の派遣を認め、派遣先、活動内容も相談で決め、一応50人の企業枠をとるという。『(JICAは企業の要望を受け)オーダーメイドの派遣を心がける』と最後に結ばれている。
二日連続で、予定外に毎日新聞の記事をエントリーすることになったわけだが、私はこの「民間連携制度」、西川委員のように手放しで喜べない。JOCV経験者の採用打診増加は嬉しいことだ。確かにグローバリズムにあって、JOCVのような厳しい戦いを経験する人材が企業にとっても有為であることを企業が認識してきたことも嬉しい。だが、企業の要望を受けオーダーメイドでJOCVとして派遣することは、どうもベクトルが180度違うのではないかと思うのだ。JOCVには青年の人材育成という側面があることは否定しない。それを主目的に参加したJOCVもいるだろうと思う。だが、それはやはり側面であって、途上国で自分の持つ力を発揮し、役立ててもらいたいというボランティア精神こそが主ではないだろうか。
一方JICAは、独立行政法人であるが国の税金を使っていることは間違いがない。したがって、国益を離れた論議はありえない。企業の人材育成が、グローバル化の中、国益に沿うものであると言われれば否定できない。
途上国の持続可能な開発を進めるのが本義なのか、国益のために人材育成を行うのが本義なのか。これまではJOCV個人の中で止揚されてきたコトが、グローバル化の中で企業が介入することで、問われているのだと思う。私は、地球市民を育むというポリシーから、当然前者がJOCVの本義だと考えている。企業が、そのような人材を望むのであれば、どんどんBOPビジネスを自ら推進すべきである。あるいは、途上国で様々な厳しい活動をしているNGOを支援し、人材を派遣する方がいい。そのほうが『人材育成』としては、わかりやすいのではないか。
新JICA理事長は、『新しい中世』の中で、企業のグローバル化、近代国家の解体を解いた方である。このあたり、どう考えておられるのだろうか。









