2017年9月6日水曜日

北の核実験を無視しよう。Ⅱ

http://site-compass.
co.jp/sakuhin.html
このところのWEB上の論評を見ていると、アメリカの軍事攻撃を否定するものが多くなってきた。アモイで開催されたBRICSサミットの閉幕でのロシアのプーチン大統領の演説は、かなり衝撃的だった。「北朝鮮は雑草を食べることになったとしても、自国の安全が保障されない限り核開発の計画をやめない。」「北朝鮮危機がエスカレートすれば世界的惨事に陥って大量の犠牲者が出る」
https://www.cnn.co.jp/world/35106868.html

スイスの大統領から米朝対話の仲介役の用意があるとの声明もでた。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/09/post-8379.php
一方で、冷静に軍事的な問題を突いて、最終的にアメリカに勝ち目がないとの警告も出てきている。
https://top.tsite.jp/news/news/o/36975442/

アメリカのホワイトハウスも妙に静かだ。国内問題でかなりの重圧がかかっているのかもしれない。あの軽薄な中心者を押さえて、周囲の軍関係者の統制が取れているとの報告もある。

一方で、北朝鮮は9日あたりをめどに、またミサイルを撃つ可能性が高いとの情報もある。今度は沖縄を飛び越えてみせるのだろうか。いずれにせよ、国際世論がアメリカの冒険主義的軍事行動を押さえてくれることを期待したい。日本はせいぜい、国際世論とアメリカの間に立ってなだめる役に徹すればいい。それが、最も肝心だと思う。

2017年9月5日火曜日

IBTの話(122) 命のメジャー

スクールホリデーが明けて、授業が再開した。昨日の臨時休日で、月曜の時間割で今日を乗り切り、結局木曜日の時間割がぶっ飛んで、金曜日までスライドするらしい。(金曜日はイスラム教の礼拝にマレー系の学生が参加するので変更がしにくいという理由もある。)

総合科目の公民分野ももう少しでフィニッシュである。今年度に出た改訂版テキストで、食糧問題やエネルギー問題を最後の項目として教えている。
食糧問題では、食糧生産の地域差のハナシを通じて、地理分野の復習につかったり、南北問題の復習に使ったりした。今回、マレーシアにUNHCR(これもEJUでよく出題される国際機関なので復習)の「命のメジャー」を持ってきていたのを思い出した。紙でできたメジャー(上の画像参照)で、これを子供の手に巻くと、簡易的に栄養失調の度合いがわかるというものだ。何人か両クラスとも実際に学生に計らせてみた。当然、グリーンで問題がないのだが…。一方で、「スーパーサイズ・ミー」の映画のハナシから飽食についても語ってみた。人口問題と密接な関係にある食糧問題。ついでに、フードマイレージのハナシも入れてみた。

こうして、講義をするのもこの一週間くらいである。後は、模擬問題や練習問題の解説が延々と続く。

2017年9月4日月曜日

人類最大の脅威 ランキング

https://gr.pinterest.com/explore/university-rankings/?lp=true
シーゲームのマレーシア総合優勝による臨時休日である。とはいえ、どこに出かけるでもなく住処でのんびり過ごしている。例の北の核実験で気分的にはのんびりしているわけではないが…。ホワイトハウスの見解がやっと出たが、まあ、想定内の対応である。

そんな時間が過ぎゆく中で、妻が面白いWEBのニュースを発掘した。妻はスマホでよく見つけて教えてくれる。イギリスの高等教育の情報誌「Time higher Education 」の8月31日付の記事の翻訳である。ノーベル賞受賞者50人に「人類最大の脅威」は何かを問うている内容だ。
http://news.nicovideo.jp/watch/nw2955074?news_ref=top_latest
 *ランキング順位は、WEB記事による。
11位(1人):フェイスブック
10位(1人):ドラッグ
9位(2人):人工知能
8位(2人):不平等
7位(3人):無知・真実の歪曲
6位(3人):原理主義・テロリズム
5位(3人):ドナルド・トランプとその他の無知な指導者たち
4位(4人):自己中心性・不誠実・人間性の喪失
3位(4人):感染症・薬物耐性
2位(12人):核戦争
1位(18人):人口増加・環境問題

世界の知性と呼んでも良い人々の解答、なかなか興味深い。項目は分かれているが、私は7位と5位はポピュリズム政治として合わせても良いような気がする。ならば、一気に3位浮上だ。そのポピュリズムが現在、2位の核戦争の緊張を生んでいると言えるわけだ。万が一、極東で日本・中国も巻き込むような有事となれば、グローバル化した世界経済は大打撃を受け、世界中の人々に悪影響を与えるだろう。グローバル化した世界では、今や、先進国を巻き込んだ戦争は出来ないのだ。あまりに影響が大きすぎるのである。

2017年9月3日日曜日

北の核実験を無視しよう。

凄い台詞 http://polandball.blog.fc2.com/blog-entry-2773.html#container
ここマレーシアは、のどかな日曜日である。朝、妻と買い物に出かけようとしたら、見るからに日本人という老ご夫婦が我が住処の正門にやってきたところだった。お聞きすると、23年前、このコンドミニアムが新築だった頃3年間住んでおられたのだという。マレーシア滞在の先達である。もうご主人は71歳であられるそうな。一度どう変わっているかを見たいと神戸からやってこられたのだった。今は関空から直行できて早いとのこと。以前はシンガポール経由だったそうである。妻と買い物をしながら、当時の様子を想像して、今がいかに便利かを実感した次第。

そんなのどかな一日がぶっ飛んだ。北朝鮮が核実験を行ったようで、日本も大騒ぎになっている。不気味なのは、ハリケーンの被害が甚大で内政に関わらざるを得ないホワイトハウスの動きである。エントリーしている時点で、何らコメントがない。そもそも、大統領と側近たちのコメントが180度違っし、何を言ってもウソっぽく聞こえる。ツイッターなどで軽々コメントされるのはまっぴらごめんだし、さすがに今回は熟慮しているのだろうか。願わくば、外交努力で決着をつけて欲しいが、外交というのは高度な頭脳戦である。

たまたま日中国交回復時の中国側通訳氏の舞台裏が、WEB上で公開され、いかに神経戦であったかがわかる。今のホワイトハウスにそのような期待がもてないのが辛いところだ。
http://www.recordchina.co.jp/news.php?id=189336&s=13&c=30&n=1

ナチス礼賛や教師が使ったら懲罰モノの言葉を平気で使う輩も内閣にいたりして、日本政府もまた過度な期待を持てないのも辛い。とにかく、この北朝鮮の核とミサイルの問題は米国と北朝鮮の問題であることを再度確認したい。日本はとにかく、アメリカ・ファーストの「予防戦争」に巻き込まれないことだ。

2017年9月2日土曜日

適度な先進性と適度な後進性

http://sites.thestar.com.my/aamwalk/
「マレーシア新時代」(三木敏夫著/創世社新書)をやっと読み終えた。意外に長くかかったのは、後半部があまり面白くなかったからである。今日は、この本に出てくるマレーシアの「適度な先進性と適度な後進性」というレトリックを元にエントリーしてみたい。

今週のスクールホリデーは、旅行や観光には行かなかったけれど、いろいろと所用があって住処に引きこもりというわけではなかった。火曜日は、シャーアラムにあるCANONのサービスセンターに行ったし、水曜日は病院や銀行に一人で行ったし、木曜の夜はA先生と妻と新しく出来た近くの焼き肉屋へ。金曜日はまたまたA先生と夫婦共々NSK(業務スーパー)へ行った。今日もチェラスまで所用があったので妻と行ってきた。帰りにはブキッビンタンから先日開通したMRTにも乗ってみた。出不精の私としては、なかなかの出家率である。(笑)

マレーシアの先進性は、ITを駆使して第三次産業が隆盛していることで証明できる。KLの中心、ブキッビンタンに今日はスニーカーを探して行ってきたのだが、パビリオンやLOT10といった有名なモールの中は、先進国そのものである。日本の商品も少しばかり高いが、かなりの種類がこちらで手に入る。最近開通したMRTも、素晴らしい新交通機関だ。しかし、一歩裏道に入ると、路地には開発途上国らしい雑然とした雰囲気がある。私は、もちろん嫌いではない。と、いうより親しみを持っている。こういう表面的な「適度な先進性と適度な後進性」は、おそらく長期滞在しなくてもわかるだろうと思う。
http://www.mymrt.com.my/en/sbk/trains
しかしながら、マレーシアの「適度な先進性と適度な後進性」というレトリックは、私にとってはガバナンスの面で痛感するところである。たしかに先進国並みにIT化が進んでいて、若い人やIT慣れしている人には十分その先進性を受け入れることが出来るが、私のようなデジタルデバイドのおっちゃんにはかなり厳しい。銀行や税務など、ちょっと気後れしてしまう。ちょっとしたミスでやり直ししなければならないことが多い。(他の先生方の話を総合すると)しかも対応してくれるスタッフによって、かなりサービスが違う。早い、遅いの差は日常的。マニュアルがないのかもしれないし、引き継ぎにいたっては絶望的なこともある。

車を運転しようにも、スマホのナビがなければどこへ行くのにもローカルの人でさえ不便する。これには、少し解説が必要かと思う。マレーシアは極めて車社会で、しかもフリーウェイの高速道路が縦横に張り巡らされている。信号はかなり少なくて、停滞さえなければ移動時間は極めて短くて済む。ただし、道を間違うと地獄である。もの凄い距離を迂回するはめになるのだ。これらは、先進性でもあり後進性でもあると言えそうだ。

とはいえ、マレーシアの魅力はこの「適度な先進性と適度な後進性」だという著者の論には賛成するしかない。

ところで、私の街タマンデサを走る650番のバスは、時間が不確かだし便利なようで便利でない代物なのだが、人間的である。バス停の間でも手さえ挙げれば止まる。これはおそらく官僚制から見たら後進性なのだと思うが、嬉しくなる。顔なじみのサングラスをかけた650番の運転手と、今週は3度も会った。まずは、月曜日だったか、妻の体調が悪くて一人でスーパーに買い物に出かけたとき、偶然目があった。彼はフォーンを慣らして挨拶してくれたのだ。火曜日に病院に行くため坂を下っていたら、また会った。手を挙げて挨拶してくれた。そして、今日、始点であるパサセニのバスステーションから乗り込んだら、運転手が彼だった。もちろん親しく挨拶した。我がコンドミニアムの向こう50mほどのところに正規のバス停があるのだが、何も言っていないのに、当然のように正門前で止めてくれた。

こういう人間的なコミュニケーションがマレーシアには溢れている。もちろん全員が全員、善男善女であるわけはないが、私がマレーシアに住んでいて最も良いと感じる点である。おそらくは、「適度な先進性と適度な後進性」と「多文化共生」が融合してできた国民性が心地よいのではないだろうか、と思っている。

2017年9月1日金曜日

ケニア大統領選挙の無効判決

http://jp.reuters.com/article/kenya-election-idJPKCN1BC4E5
私がJICAの視察旅行で、初めてケニアに行った時、大統領はキバキ氏だった。現地ガイドの故ピーター・オルワ氏はルオ人であったこともあって、マジョリティであるキクユ人のキバキ氏に対し大きな不満を持っていたのをよく覚えている。2007年の大統領選挙では、ルオ人のオディンガ氏とキバキ氏が大統領選を戦い、その選挙に不正があったとして暴動が発生、1000以上が死亡する。いわゆるケニア危機である。

ケニアはアフリカの優等生と呼ばれるほどの国だった。それが、大統領選で経済格差による民族間の対立が露骨に現れ、私も大いに驚いたのであった。当時のアナン国連事務総長が仲裁に入り、キバキ大統領・オディンガ首相という連合政権を樹立、やっと危機は去った。(そもそも2002年の大統領選挙時に、当時協力関係にあったオディンガ氏を首相にする密約があったらしいが、キバキ大統領が反古にしたらしい。)

2013年の選挙では、キバキ派の副大統領であったケニヤッタ氏(初代大統領の息子でもある)が、僅差でオディンガ氏を破る。この時は、国連の監視団がやってきたおかげで多少襲撃事件などはあったが、無事に終わった。とはいえ、この選挙でも野党側からは不満が高まっていたようだ。2014年4月、ケニヤッタ大統領は2007年のケニア危機の首謀者として訴追され、ハーグの国際刑事裁判所に出廷している。

さて2017年8月の大統領選挙では、ケニヤッタ氏が再選を果たしたのだが、この選挙は不正があり無効だと、今日、ケニアの最高裁は選挙のやり直しを命じたのだ。6人中4人の判事が無効と判断したらしい。

デモクレイジーが当たり前になっているアフリカ諸国の中で、ある意味歴史的な判断であるのかもしれない。私には、この選挙が不正だったのかどうかを知る術を持たない。最高裁の判断は尊重されるべきだとは思うが、某隣国の裁判所のように感情に流される政治的な判断を下す場合もなきにしもあらずである。よくわからないと言ったほうがいいだろう。いずれにせよ、ケニアがまた混乱し、ケニア危機が再来しないことを強く望みたい。

祝 W杯アジア最終予選突破

https://mainichi.jp/graphs/20170831/hpj/00m/050/003000g/31
日本代表が、昨夜のオーストラリア戦に勝利して、ロシアW杯出場を決めた。我がマレーシアの住処では、日本のTVを観ることができないので、昨日はネットで結果を知った。その後、早くもYou tubeで速報画像が出たので、シュート・シーンも観れた。いやあ、便利な世の中になったモノである。

と同時に、20歳過ぎの若手が活躍しての勝利、時の流れを感じる次第。日本代表は、ドーハの悲劇ぐらいからずっと応援している。特に贔屓のJリーグのチームがあるわけでもなく(ガンバ大阪やセレッソ大阪が優勝したりするとちょっと嬉しいが…。)、”なんちゃって”応援団の1人ではあるが、この日本代表の戦いはずっと注視してきた。

今や海外組がほとんどで、技術とともにメンタル面も磨いている。それだけ消耗も激しいのだろう。若いメンバーが活躍することは嬉しいが、同時にベテラン陣のことも気になる。私は特に、サイドバックの長友が大好き。昨日は先制のアシストをして、ベテラン陣の中では特に、一人気を吐いていた。キャプテン長谷部も怪我から復帰して、守備陣をまとめていた。冷静な中心者が絶対日本代表には必要だ。2002年・2006年のキャプテンだった宮本恒靖と印象がダブる。

W杯出場は決まったが、新たなポジション競争が始まる。サッカーの日本代表は極めて厳しい世界だ。新旧を組み合わせた新たなベストメンバーが組まれるのを楽しみにしたい。