2026年10月11日日曜日

吉村昭『落日の宴』を読む1

学院の図書館で、また吉村昭の文庫本を借りて読んでいる。『落日の宴』という幕末の勘定奉行・川路聖謨(としあきら)の評伝である。吉村昭の作品であるから、当然のように膨大な記録をもとに書かれている。

川路聖謨の名は知っていた。幕末維新の歴史を学んでいると、尊攘派というか後の勝者である薩摩や長州、土佐などの人物にどうしても重点が置かれるが、幕府側の人物にも身分を超越し有能な人材が重用されている。この川路聖謨はその好例である。岩瀬忠成(ただなり)や井上清直(きよなお)などは頻繁に登場する。小栗忠順(ただまさ)も有名だが、下巻の最後の方まで読み進んでいるが、まだ出てこない。時期と活躍の場が違うからだと思われる。

https://www.nikkansports.com/leisure/column/cycling/news/202205180000529.html
この川路聖謨が大活躍したのは、ロシアのプチャーチンとの日露の交渉である。長崎、そして下田と場所を変えながら話は進んでいく。関西人である私にとって、下田という地は遥かに遠く、小学校時代に頭に入れたはずの、伊豆半島のほぼ先端付近にあることすら、遠い記憶になっていた。本書の中で、「天城越え」という記述が何度も出てくる。かの演歌で有名な天城峠が、伊豆半島にあることを始めて知った。(笑)かのペリーの浦賀は三浦半島故、遥かに江戸から離れている。この下田に川路聖謨は陸路で何度も往復していることに驚く。

このところ近年まれにみるほど体調が悪かったし、明日からはNLCSが始まるので、おいおいこの『落日の宴』の書評をエントリーできたらと思っている。

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