http://jp.reuters.com/article/kenya-election-idJPKCN1BC4E5 |
ケニアはアフリカの優等生と呼ばれるほどの国だった。それが、大統領選で経済格差による民族間の対立が露骨に現れ、私も大いに驚いたのであった。当時のアナン国連事務総長が仲裁に入り、キバキ大統領・オディンガ首相という連合政権を樹立、やっと危機は去った。(そもそも2002年の大統領選挙時に、当時協力関係にあったオディンガ氏を首相にする密約があったらしいが、キバキ大統領が反古にしたらしい。)
2013年の選挙では、キバキ派の副大統領であったケニヤッタ氏(初代大統領の息子でもある)が、僅差でオディンガ氏を破る。この時は、国連の監視団がやってきたおかげで多少襲撃事件などはあったが、無事に終わった。とはいえ、この選挙でも野党側からは不満が高まっていたようだ。2014年4月、ケニヤッタ大統領は2007年のケニア危機の首謀者として訴追され、ハーグの国際刑事裁判所に出廷している。
さて2017年8月の大統領選挙では、ケニヤッタ氏が再選を果たしたのだが、この選挙は不正があり無効だと、今日、ケニアの最高裁は選挙のやり直しを命じたのだ。6人中4人の判事が無効と判断したらしい。
デモクレイジーが当たり前になっているアフリカ諸国の中で、ある意味歴史的な判断であるのかもしれない。私には、この選挙が不正だったのかどうかを知る術を持たない。最高裁の判断は尊重されるべきだとは思うが、某隣国の裁判所のように感情に流される政治的な判断を下す場合もなきにしもあらずである。よくわからないと言ったほうがいいだろう。いずれにせよ、ケニアがまた混乱し、ケニア危機が再来しないことを強く望みたい。
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