アウシュビッツにて 中谷氏 |
様々な質問に丁寧に答えながら、「教科書では学べない歴史を学ぶことができる。そこがアウシュビッツのすごいところ。」と表現。また「現場にいた人はどんな気持ちでいたのか考えることが生きた勉強になる。」と強調。
アウシュビッツを長く案内していると、世界の情勢に無関心ではいられない。グローバル化した地球で起こる問題に重ね合わせて考える。「ユダヤ人は2000年も前から住む土地を奪われ、欧州にやってきた。歴史は繋がっている。」内戦が続くシリアなどから欧州を目指して移動する難民の報道に触れ、「中東の人がなぜ、住んでいる土地を追い出されるのか。考えて欲しい。」と呼びかけた。
「(ガイドを18年やっているが)まだまだ新しい発見がある。学びがある限り案内を続けたい。」という中谷さんはこう感じている。「遠い歴史を勉強すると、自分の立ち位置を確認できる。」そして、「人間はすばらしい存在だと信じるからこそ、最悪の状況でなぜ、虐殺行為が起きたのかを考え、人間の可能性の対極にある暗闇の側面を見つめたい。」と語った。
「アウシュビッツの教訓は今の世に通じる。」そんな思いから若い世代に「自分で学び、考える。」ことの大切さを伝えたかったのだ。アウシュビッツから生還し、館長を35年間務めて2012年に亡くなったカジミエシュ・スモレンさんの言葉「あなたたち戦後世代に責任はない。しかし、同じ過ちを繰り返さない責任がある。」をよく思い出すとも。
…中谷さんが、帰国されていたとは驚いた。私には、記事にある中谷さんの言葉が、1ヶ月半くらい前に聞いた、その声で語りかけてくるようだった。人権学習のためにつくる予定のパワーポイントの構想が少しずつできている。ここにある、中谷さんの言葉を是非とも入れさせてもらおうと思っている。
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