2014年4月22日火曜日

ずっとひっかかっていること。

NHK HPより
ずっとひっかかっていることがある。4月16日に見たNHKクローズアップ現代「イラク派遣10年の真実」を見て以来である。。この報道番組は、陸上自衛隊がイラクのサマワに派遣された際の様々な映像を紹介したものだった。背広組に「戦場ではない。」と認定され、派遣された隊員が果てしなく「戦場に近い戦場でないトコロ」で苦労していた様子が、莫大なテープに記録されていた。そして最後の方で、5年間、サマワに派遣された隊員1万人中、28人の方が帰国後、自殺されているという事実が報道された。なんという重い事実なのだろう。

http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3485_all.html

私などが、簡単に論ずることなどできないが、かなりひっかかっているのも事実である。あいかわらず、中国や韓国とのしこりは消えるどころか拡大再生産される毎日。さらに集団的自衛権の論議や9条論議など、感情的ナショナリズムの春一番が吹く中で、かなりひっかかっているのだ。私は、自衛隊のこれまでの立場には同情的だが、かといって9条の改正には懐疑的で、ほんと左右の中間に位置していると思っている。教師としては、私は非組合員のひとりだ。日教組の「教え子を再び戦場に送るな」というスローガンについても、長い間どうもしっくりこなかった。だが、ここにきて、このスローガンが妙に現実を帯びてきたような気がするのである。

今朝も、他のクラスに気になる生徒がいて、担任の先生と話していた。どうも陸上自衛隊という進路を考えているらしい。様々な問題を抱えていて、将来を考えた末のことだろうという。うーん。わかる気がする。妥当な選択かもしれない。だが、先日の番組を見た後だけに、不安が募るのだ。今春も海上自衛隊に入隊した生徒もいる。それぞれ自分の選択だから、私が口出しすべき問題ではないのだが、どうしてもひっかかっている。

自衛隊の皆さんや、その職務を批判しているのでは決してない。ただ教師として、教え子のことを考えて、このところずっとひっかかっているのである。

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