2024年12月31日火曜日

江戸っ子アートのラスボス

https://nakka-art.jp/exhibition-post/kuniyoshi-2024/
大晦日であるが、我が家の日常には全く変化がない。(笑)TVがないことも大きいかもしれないが、正月も日常と変わらないだろうと思う。そうそう、3日に妻共々京橋で大学時代の友人と会うことになっているのだが、それに合わせて「歌川国芳展」に行くことになった。昔、天王寺美術館での「歌川国芳展」に行ったのだが、それ以来の大ファンである。

通勤時の地下鉄駅に、前回のデ・キリコ展同様、ポスターが貼ってあって行くことにしたのだが、実に楽しみである。中之島美術館に行くのも実に久しぶりである。何より、”江戸っ子アートのラスボス”というキャッチは、実に言い当てて妙であると思う。

というわけで、皆様、良いお年をお迎え下さい。

2024年12月30日月曜日

花園にラグビーの応援に行く

学院で親しくさせてもらっている元T大G高校のO先生と共に、花園ラグビー場に応援に行ってきた。関わりのある学校の部活を応援に行くのは嬉しいものだ。まして全国大会である。相手は、ノーシードとはいえ、強豪のS工高校である。

前半は、かなり押されていた。S工高校は、ラックもモールもうまい。フォワードも重量級で押しも強い。しかもラインアウトもタッチキックも実に上手かった。どうした?Bシード(T大G高校はBシード校である。)という展開で、前半は結局0-3で終わった。

後半、少し脚力や重量フォワードのパワーも落ちたS工高校に対して、バックスの見事な逆転劇で、結局14対10で勝利した。かなりヒヤヒヤした試合(トライ1つで逆転)だったが、Bシードの実力を見せつけての勝利にホッとした次第。トライの瞬間を撮りたかったが、応援に力が入ってそれどころではなかった。(笑)

サッカーも野球もいいが、ラグビーもまたいい。ルール、特に反則が複雑なので、余計ヒヤヒヤするところもまた魅力の1つである。1日の3回戦も是非勝ってほしい。いや、優勝候補の一角であるので、優勝も狙ってほしい。

2024年12月29日日曜日

人類史上最もやっかいな問題7

https://note.com/hkmr777/n/nd152b2cbb7c9
「イスラエルー人類史上最もやっかいな問題ー」(ダニエル・ソカッチ著/NHK出版)の書評、第7.5回目。この書は、イスラエル独立度のスエズ紛争(第二次中東戦争)、第三次中東戦争(六日戦争)、第四次中東戦争(ヨム・キブール戦争)そしてオスロ合意とラビン暗殺と続いていく。その根幹にあるのは、イスラエルの右派の和平を潰す歴史と、パレスチナも同様に過激派のテロが和平を拒んできた歴史である。これらは様々な他の書で読んでいるので、かなり詳細に記されているものの、あえて割愛したい。

今回のエントリーは、学院の図書館で、この本を手にとってパラパラめくっていた際に見つけた、第22章「中心地の赤い雌牛」のイラストに由来する。この赤い雌牛とは、民数記19章に記されている第三神殿を建設する清めに必要な「完全な赤い雌牛5頭」のことで、第三神殿の建設地に灰にして撒き、清めるための生贄である。2000年間完全な赤い雌牛は現れなかったのだが、テキサス州の福音派キリスト教徒がイスラエルに送ってきたものである。ただし、実際にはイスラエルで生まれたものである必要があるらしく、この雌牛たちから生まれた子牛が生贄にされるというのが正しそうだ。(上記画像参照:ラビが赤い雌牛の確認をしている様子)

この22章に記されていたことで、まず最も興味深かった記述は、少数の非主流派ではあるがユダヤ教の急進的原理主義者は、第三神殿の外観を再現し、民数記に書かれた生贄の儀式の本番に備えた練習をしている、ということである。当然ながら第三神殿を建てるとしたら、現在はヨルダンが管理しているイスラム教第三の聖地・岩のドームの場所である。現在のところ、イスラエル生まれの完全な赤い雌牛が揃ったという情報はないので安心だが、揃ったとしたらかなりヤバイことになるのは間違いない。

さて、22章の主役はアメリカの人口の1/4を占めるという福音派のことである。ユダヤ民族とイスラエルは、彼らにとって神学の中心的要素である。前トランプ政権の副大統領のマイク・ペンス、国務長官のマイク・ポンペオは共に福音派である。現在の福音派は、アメリカ最大の親イスラエル団体AIPACより大きく影響力を持つ「イスラエルのためのキリスト教徒連合」(CUFI)となって、ネタニヤフの領土的極大主義構想を支持している。共和党支援の岩盤組織であるわけだ。

彼らの天啓史観は、19世紀イギリスのダービーが起源であり、今の時代が終わると「携挙」(けいきょ)が訪れ、真のキリスト者は天に移される。次に反キリスト者が台頭し、「艱難(かんなん)の時代」、ゴグとマゴグ(旧約聖書のエゼキエル書と新約聖書のヨハネの黙示録にある。ゴグは人名、マゴグはゴグのいる地名、ちなみにクルアーンの洞窟の章にも記述がある。)の戦いがあり、その後ハルマゲドンの大決戦があり、その時にイエスが地上に再臨し、イスラエル北部の平原で反キリスト者の軍を破る。これが「御国の時代」の幕開けで、善にある利した後「最後の審判」があり、「千年王国」が訪れるというものである。この史観の基礎的な問題として、ユダヤ人がエルサレムなどの聖地に戻る必要がある。そこから終末時計が時を刻み始めるからだ。なお、この史観では、終末が訪れてユダヤ人の役割が終れば、1/3がキリスト教に改心して救われる一方、その他のユダヤ教徒は未来永劫呪われるという。

22章には、こんな興味深い記述もあった。トランプ大統領は、古代ペルシャのキュロス大王(バビロン捕囚からユダヤ人を開放した)に例えられる。実際、ネタノヤフは、アメリカ大使館のエルサレム移転に際して、「ユダヤ人がキュロス大王を記憶するように、イスラエルはトランプを記憶するだろう。」と述べている。

…再選したトランプは、イスラエルの拡大戦略をさらに支持するだろうと私は思う。はたまた第三神殿再建のゆくえは…。

2024年12月28日土曜日

今年この一冊 2024

年末であるので、毎年続けている「今年のこの一冊」を挙げなければならない。2024年の私の読書の特徴は、ずばり、キリスト教関係の書籍を読みに読んだ1年だといえる。4月から、カトリックの学院にお世話になった関係で、それまで属性が薄かったカトリックの見識を増やしたかったことが大きい。カトリックの見識を増やしながら、オーソドックスやプロテスタントの教義や歴史を対比して理解しようとしてきた。さらに新約聖書と旧約聖書の内容をも比較しつつ、1年間学んできた。

世界史を学ぶうえでは、この一神教の理解がまず必要だというのは間違いないと思う。なかでもカトリックとオーソドックスの共通点と相違も重要だし、宗教改革後のルター派、カルヴァン派、英国国教会の共通点と相違も大きい。今年度は地理総合というフィールドであったので、空間的な各国の伝統的価値観から、これらを講じたわけだが、学院の充実した図書館の力を借りて、実に有意義な読書(というより教材研究)をさせてもらった。とはいえ、まだまだ研鑽は続くと思う。

この1年で、キリスト教の見識はかなり深まったと思うが、今年この一冊となると、違う分野で強力な候補が二冊挙がってくる。中田考氏の「イスラームから見た西洋哲学」(河出新書)と、河野哲也氏の「アフリカ哲学全史」(ちくま新書)である。両者とも、イスラムとアフリカというそれぞれの視点から、西洋哲学を俯瞰しているという共通点がある。

本当は、今年この「二冊」としたいところなのだが、あえて選ぶとすれば中田考氏の「イスラームから見た西洋哲学」だと思う。まさに哲学博士号をもつ日本最高のイスラム法学者として、中田考氏は、快刀乱麻に西洋哲学を批判していく。この深さは実に驚愕に値するものだった。
「アフリカ哲学全史」の方も実に興味深い内容だったが、河野哲也氏は、この書をきっかけに、これからアフリカ哲学をさらに追い求めるというスタンスであったので、中田考氏の恐ろしいほどの重厚さがないと感じた故である。と、いうわけで、2024年の今年この一冊は、「イスラームから見た西洋哲学」としたい。

冷凍食品の天下一品

先日、妻と買い物に出た時に、冷凍食品の天下一品を購入した。私は、昔から天下一品のこってりラーメンの大ファンである。果たして、冷凍食品となったこってりラーメンはいかがなものか。

これが、ほとんど店で食べるのと変わらない。少し量が少ないくらいだが、実に美味しかった。これなら、店に足を運ばなくても時々、あの感動を味わえるというものだ。妻は、無理やり天下一品でも付き合わせても、あっさりスープを頼むという人で、そもそもラーメンが好きではないし、だいたいが外食もあまり好まない。ならば1人でこれを妻に作ってもらうというカタチで、これからも私の強い味方になってくれそうだ。

2024年12月27日金曜日

多次元的貧困指数(MPI)

https://www.undp.org/ja/japan
T大G高校の冬季補習の模擬問題の中に、多次元的貧困指数(MPI)の資料読み取り問題があった。このMPIは、HDI(人間開発指数)と同じくUNDP(国連開発計画)が発表しているもので、途上国の貧困の状況を詳しく表すという主旨のものである。

問題としては、MPIの内容を文章化した資料、指数の計算方法、所得カテゴリー(上位中進国・下位中進国・低所得国)にしめる割合を示す円グラフ、横軸に貧困率/縦軸に貧困強度のグラフに、貧困人口を円の面積で示したグラフといった資料を元に読み取る問題である。よって、MPI自体を知らなくても解けるようになっている。

とはいえ、開発経済学を長年学んできた私にとって、MPIという新しい概念がすでに登場していたことに衝撃を受けた。まさに不勉強である。MPIは、multidimensiomal poverty indexの略である。当然ながら、少し調べてみた。教育・健康と生活水準の三分野が指数の元になる点で、HDIと似ているがより貧困の詳細に迫る内容になっている。興味深いのは、上記画像にあるように、生活水準の指標で、電力の供給がない、下水がないまたは他の世帯と共用、安全な飲料水がないか得るのに往復30分以上かかる、床が泥・砂・糞(これはおそらく牧畜との共存と思われる)、炊事用燃料が糞・木材・木炭、資産としてラジオ・TV/・電話・自転車・冷蔵庫・自動車・トラックを所有していないなどの項目で調査されていることである。問題のグラフを見るに、サブサハラ・アフリカでは、貧困強度、貧困率ともに厳しい。ニジェール、チャド、中央アフリカなどの国名が挙がっていた。SDGsの指標の影響も大きいこのMPI、またゆっくりと調べてみようかと思った次第。

2024年12月26日木曜日

バングラディシュの竜巻

https://www.unicef.or.jp/
kinkyu/bangla/2004_0827.htm
T大G高校の地理の冬季補習を3日間頼まれたので講じている。今日は中日なのだが、某予備校の共通テスト実践問題を解きながら関係項目も交えて解説をしている。受験の地理も、かなり思考を巡らせる必要がある問題ばかりである。一応、プロとしては大した準備(解答を見て正解を確認するくらい)もせずに対応ができる。今回も意欲も高い生徒諸君ばかりなので、楽しくやらせてもらっている。

とはいえ、私はソフィスト(無知の無知の意)ではないので、意外な発見というか新たな学びをすることが度々ある。災害については、新指導要領で地理で教えることになっており、必出の問題なのであるが、今まではあまり教えていない内容である。

今日、解説した表問題で、災害の種類(水害・地震・火山・地すべり・竜巻)と4カ国の数値(1950年~2006年の死者100以上の発生件数)のものがあった。4カ国(アメリカ、中国、バングラディシュ、フィリピン)は、すでに明かされており、それぞれの数値からアメリカに該当するものを選べというわけだ。

ここでは、何よりまず竜巻に注目するべきである。竜巻とくれば、OZの魔法使いではないが、アメリカである。しかし、7回と8回というふうに、2カ国が表に数値が書かれている。他の2カ国は0なので、この時点で絞られる。で、2カ国を対比すると、地震・火山が、0・0と2・1に分かれる。2・1の方がアメリカだとわかるわけだ。西海岸には、ずれるプレート(サン・アンドレアス断層)があり、地震が多いし、ロッキー山脈は新期造山帯でイエローストーン国立公園などは、世界最大のカルデラであるからだ。

こういう知識と類推的思考が正解を呼び寄せるわけだが、もうひとつの竜巻が多い国とはどこか、気になった。それがバングラディシュなのである。世界でも最大クラスの竜巻ベストテンというHPでは、1989年の死者1300人を出したダルテォプーサルトゥリアの竜巻が第1位、さらに3位・4位・6位・8位と5つもランクインしていた。https://zatsugaku-mystery.com/strongest-tornado/

これは知らなかった。大きな発見であった。ちなみに北米やオーストラリア、ロシアなどの大陸性気候のところが起こりやすいそうだ。