2014年1月7日火曜日

日経 日本のアフリカ・ファンド

モーリシャス
昨日、モザンビークの日本政府の国際協力に「異臭」を感じると書いたのだが、今日の日経にはこんな記事が載っていた。豊田通商がアフリカでベンチャー企業を育成するファンドを立ち上がるというものだ。教育、福祉など所得水準や生活環境の改善につながる事業を対象にしたファンドで、ベンチャー支援を通してアフリカでの企業価値向上を目指すのだそうな。1月中に、モーリシャスに新会社を設立、15億円を運用し、1社あたり数千万~数億円を投資、現在13社前後の支援を検討中とのこと。

豊田通商はアフリカ53カ国で自動車販売や飲料品生産、発電所などのインフラ整備を手がけている。私も何度か、アフリカを調べるうちに出くわしたことがある、アフリカに早くから進出している日本企業だ。企業利益も考えた上で、アフリカでの足場を固めるためのファンドであることは間違いない。しかし、起業支援が現地の雇用拡大につながることを判断基準に置き、農業の技術支援や感染症予防のための遠隔地診察、貧困層向けの携帯通信事業など「ソーシャルビジネス」を対象としているところに、私は好感を持つのだ。

アフリカの人々のために、様々な角度から国際協力も投資も行う必要があるのは言うまでもない。様々な試行錯誤も当然必要である。このアフリカ・ファンド、なかなかいい「日本力」につながるのではないかと思う次第。

2014年1月6日月曜日

日経 モザンビークへ600億円

http://www.jica.go.jp/project/mozambique/002/outline/index.html
朝のモーニングで日経を読んでいると、首相が近々訪問するモザンビークで600億円超の供与を声明するとの記事があった。何度かこのブログでもふれた「ナカラ回廊」のインフラ整備に使われるという。

ザンビアからマラウイを通り、モザンビーク北部の港ナカラを結ぶアフリカ南部の経済回廊となる予定だ。日経の記事によると、回廊周辺にはレアアースなどの鉱産資源も埋蔵されていて、日本企業の投資が検討されているという。もちろんモザンビーク北部は、ブラジルと日本のの共同農園開発が予定されている地である。例の舩田クラーセンさやか先生が、強烈に批判されているところだ。

投資というのは、基本的に自己の欲望に起因する金儲けである。それを全面否定するつもりはない。今のアフリカの開発のために、そういう投資が必要であることも論をまたない。今回のインフラ整備は社会資本整備という名目の国際協力であるが、このところの政府への不信から、その裏に日本の「国益」が異臭を放っているように私は感じてしまう。これから日本は、モザンビークにどんどん投資することになるだろうと思う。だが、「市場を飼いならす」(アマルティア=セン)という努力をしなければ、モザンビークとWin-Winの関係にはなるまい。日本の投資が、モザンビークの人々の幸福を招くものでなければ、真の意味での「日本力」(1月3日付ブログ参照)にはならないのではないか。

他人の不幸の上に、自分の幸福を築いてはならない。これは正義であると私は思うのだ。

2014年1月5日日曜日

突然 ラスベガスの思い出

昼間、車の中のFM放送で、ラスベガスの話が出た。あー、そんなん聞いたら行きたくなるがな、とスイッチを切ったのだった。ちょうど、本校の若手のS先生が冬休みを利用してニューヨークに行っている。非常事態宣言が出るほどの寒波が東海岸を襲っているので心配していたところだ。

さて、ラスベガスの話を今日はなつかしく思い出したのでエントリーしておきたい。昔々、サンディエゴからロスを経由してラスベガスへ、ひとりで砂漠をドライブした。地球の歩き方に、ラスベガスに向かってドライブするなら、夕方に着くようにすべきであるという記事があった。砂漠に忽然と光が現れ、それがラスベガスのまばゆいネオンサインだとかわった瞬間が、ラスベガスの最高の美しい風景だというのだ。たしかに、すばらしかった。群青色の空に、凄い光が一気に現れる。アメリカの大自然も素晴らしいが、アメリカの人工物もなかなかのものである。

ストリップ通りが、ラスベガスのメインの道路である。一人で運転していたので、あてもなく適当に運転した。有名なホテル群が左右に広がる。結局私は、ハードロック・ホテルの裏にある8モーテルに宿泊した。ラスベガスは宿泊代がアメリカの観光地でも極めて安いので、わざわざそんな場末に泊まらなくてもいいのだが、そのほうが気が楽だったのだ。

結局、有名なホテルには足を運ばなかった。ハードロックホテルのカジノで、少し遊んだくらいである。私はどうも勝負事に興味がない。それより、ハードロックホテルのチップをお土産に持って帰った。(笑)一人旅というのは、こういうところでは盛り上がらない。ラスベガスは24時間治安が良い。街自体が、巨大なテーマパークのような都市なのである。とはいえ、アメリカ旅での長年の習慣で、早めに寝てしまったことを思い出す。やはり一人旅でドライブするのは疲れるのだ。

結局、次の朝には早々とフーバーダムを経由してアリゾナへ向けて走り出したのだった。(行きたいけど)もう二度と行くことはあるまいと思う。最も印象的だったのは、カジノの従業員のほとんどがヒスパニックだったことだ。私は、アメリカでもアフリカ同様、「人間」を見に行っていたような気がする。

2014年1月4日土曜日

続ボーナス闘争「 正月の奇跡」

昨年12月12日付のブログで書いた「ボーナス闘争」の中古パソコンの件なのだが、実はエントリー終了後、すぐに注文したのだった。HDが80G、メモリが2Gなのに、インテルのCore2DuoがCPUなので、サクサク動いてくれる。あくまで、ネット用ということで、最低限のアプリしか入れず、このブログとAmebaピグ用として重宝している。

ところが、年賀状をつくる際、プリンターを接続したら、昨日の朝、アンインストールのなんとかいうプログラムが、スタート・プログラム上でオレンジ色に光っていた。気色悪いのでアンインストールしたら、再起動時にプログラム画面が出てきた。こういうのが、出てくるとロクなことがない。で、結局昨晩には、Amebaの画面が無茶苦茶ノロくなったのだった。キム兄ではないが、「信じられへん。」速度なのだ。パソコンのこういう危機については、上級者とはいえないが、初級者ではない。何度もパソコンをつぶしてきた経験はダテではない。できる限りのことをやってみた。

…が、どうにも遅いのだった。サクサクだったのが、ザッ…ク、…ザッ…クしか動かない。こりゃあ、明日「パソコン工房」行きかなあと思っていたのだが、今朝ログインしてみると、ちゃんと元通りサクサク動くのだ。摩訶不思議。私にとっては、奇跡としかいいようがない。で、朝からハッピーなのだ。

一度得た幸福を手放すということは、かなりの苦痛を伴う。そんな真理を改めて実感したのだった。

2014年1月3日金曜日

日経 元旦の社説を読む。

WEBで日経の社説や春秋を読んでいる。読書の合間に思索するのもいいものである。これぞ正月。(笑)「変わる世界に長期の国家戦略を」というのが、元旦の社説のタイトルだ。私なりの概要を記しておきたい。

世界の変化の最たるものは米欧からアジアへと、その影響力の大きさが移行している。百年単位のサイクルで見ると、アヘン戦争前の200年への回帰、「アジアへの回帰」そのもである。その中心は膨張する中国である。米国が内向きのベクトルなだけに、軍事・経済などのハードパワーの増大が、世界の力の均衡をゆらがすかもしれない。グローバル化の中で、国際的影響力は、ハード面だけでなく、文化や価値観などのソフトパワーが一段と大きな位置を占めている。日本は、日米同盟というハードと、日本の文化と価値観というソフト面をうまく使い分けるスマートパワーで中国と向き合っていくしかない。
長期的な国家戦略が必要だ。10年から20年後にどんな国を目指すのか、理念や目標をはっきり示せばいいのではないか。参考になるのが、経済人らで作る日本アカデメイアの進めている長期ビジョンづくりだ。経済力や競争力だけでなく、魅力や尊敬、信頼といった点も含めて「日本力」と、とらえ、世界的な視野から日本をデザインし直すという。相変わらずモタモタしている安部内閣に長期的な国家戦略が欠けているのはたしかだ。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO64794460R00C14A1PE8000/

…この社説の訴えているところは、私も同感なところが多い。今回の年末年始、昨日エントリーした靖国神社参拝問題で、米国から今までにない反応が来た。これにはさすがに私も驚いた。米国は、かなり中国国内の危機的状況の情報(経済格差による民主化運動暴発と、人民解放軍の暴走の可能性)をつかんでいるのではないか、と邪推する。民主党政権、特にオバマ政権は中国寄りの姿勢であるであるが、それにしても「失望した」という表現は凄いインパクトがある。共和党・ブッシュ時代にはありえない。要するに、内向きに大きく変化した米国は東アジア情勢を極めて危険であり、中国の国内問題が、日米の安全保障にまで及ぶ可能性ありと懸念しているのだ。まして、米韓の問題、北朝鮮の問題にも当然波及する。

…現政府が持っている長期ビジョンは、このような微妙な中国の国内問題を軽視しているのではないかと私は思う。戦後以来の古臭いビジョン、日本が真にアメリカから独立するために、憲法を改正し、日米安保というハードを取り去るという事は、グローバル化した現在には全く通用しないのは必定である。感情的なナショナリズム。それだけに突き動かされるのは危険だ。もし、これが事実なら、社説の言う『魅力や尊敬、信頼といった「日本力」』とは全くかけはなれたものだと私は思うのだ。例の法案可決以来、日本はどこへ行くのか、私は危惧してやまない。

…これからの世界に必要なのは、異文化を理解し合える地球市民であって、感情的なパトリオットではない。今日の画像は、"Exploring Global Citizenship" http://www.raisingmiro.com/2011/07/05/i-am-a-global-citizen/

2014年1月2日木曜日

靖国神社問題を調べる

大村益次郎像
年末の首相の靖国神社参拝が様々な論議を呼んでいる。いつも思うのだが、感情的で単純なナショナリズムで論じられるのが最も怖い。私はそう考えている。中国や韓国が主にA級戦犯が合祀されていることに批判しているわけだが、そもそも、どんな人々が「英霊」(このコトバは、幕末の水戸学の藤田東湖の詩からとったものらしい。)となって祀られているのか調べてみた。

日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、その後の日中戦争、太平洋戦争…だけがと思いきや、いろいろと不思議な「英霊」もいるのである。

「英霊」は、戊辰戦争の新政府軍側の戦死者から始まる。当然、彰義隊や新撰組、幕府側の戦死者(北越戦争や奥羽戦争、函館戦争など)は入っていない。ところが、吉田松陰(刑死)、坂本竜馬(暗殺)、高杉晋作(病死)、中岡慎太郎(暗殺)、武市半平太(刑死)、橋本佐内(刑死)、大村益次郎(暗殺)などは維新の受難者として入っている。それで、境内には、大村益次郎の銅像があるわけだ。(画像参照)

すこしおかしいのは、禁門の変で御所を警護して戦死した会津藩士は祀られているのに、同時に禁門の変では賊軍の久坂玄瑞(しかも自害)も祀られているらしい。

西南戦争でも、西郷隆盛など薩摩軍は賊軍になったので、入っていない。江藤新平や前原一誠も同様に入っていない。要するに維新の功労者でも反乱を起こしたものは駄目なのだろう。西南戦争で戦い戦死した会津の警察官(会津戦争時は賊軍扱いだ。)は祀られていることになる。だんだんよくわからなくなる。

堺事件(隊旗をフランス水兵にとられ、フランス兵を殺害し、自害させられたという幕末の事件)土佐藩兵も祀られている。これもわかりにくい。

乃木将軍は明治天皇に殉死したが、戦時ではないので祀られていないし、東郷平八郎も病死なので祀られていないという。うーん。

ところで、A級戦犯を合祀した松平春嶽の孫にあたる第6代目宮司の松平永芳は、東京裁判は国際法的に認められていない、東京裁判を否定しなければ日本の精神的復興はできないと考えていたらしい。また政府が国内法によってA級戦犯の戦死者と同じ扱いと公文書で通達したゆえに、祀らなければ、祭神の人物評価を行って靖国神社は祀ったり祀らなかったりするということになると言っているようだ。…うーん。難しいな、靖国問題は。

2014年1月1日水曜日

アルバニアの「ねずみ講」

今年の正月は、TVなどできるだけ見ずに静かに読書に勤しみたいと思っていた。と、いうわけで元旦の今日は、このブログをエントリーしている時点でまだ見ていない。TVをつけないと静かである。昔は、正月は静かだった。店も子供のお年玉狙いのおもちゃ屋くらいしか開いていなかった。(笑)こういう個人的復古主義もいいかなと思う。ニュースなんぞもWEBでGETできるし…。

で、本を読んでいる。「インフェルノ」もそうだが、もう1冊、文庫本もある。集英社文庫の「夫婦で行くバルカン半島の国々」(清水義範著/13年4月25日第1刷)。この、バルカン半島の国々というのは、旅行記があまりない。元社会主義国が多いし、ユーゴの内戦もあって、未知の地域が多い。本校では、地理の授業が少ないので、もう教えることもないかと思っているのだが、やはり倫理と地理が専門の私としては知識欲に火がついてしまう。で、「インフェルノ」と共に購入したわけだ。

マケドニアから話が始まる。マケドニアは、ずいぶんと国名をつけるときに気を使った国であることは知っていた。マケドニアといえばアレクサンドロス大王である。未だに、大王は英雄故、ユーゴ内戦後の独立時にマケドニアと名乗るには、周囲から大反対の声が上がったのだ。この本では、その詳細が書かれている。

次にアルバニアである。アルバニアといえば、中国が国連復帰する際のアルバニア決議案で有名だが、同じ社会主義国でありながら、ソ連とのあつれき故に中国を支持したというのも有名。後に鎖国したことも有名。これくらいはちゃんと地誌で教えてきた。だが、私の知らない話が載っていた。それは、社会主義から民主化し、市場経済に移行する時、「ねずみ講」が大流行したらしいのだ。この「ねずみ講」、最初は、ユーゴ内戦への武器密輸など投資が成功し、さらに拡大したのだが、経済学的、いや算数でもわかるのだが、参加者が増えないと破綻するのは当然。全国民の1/3とも半数とも言われている会員が全財産を失ったという。…凄いな。

市場経済というのは、こういうものだというデマに泳がされた「社会主義の人民たち」は大混乱し、やがて暴動に発展したらしい。ウィキで確認したが信じられないような本当の話だ。トーチカがアホほど(60万?)残っていたり、なかなか不思議な国なのだった。

この本、なかなか面白い。と、いうよりアルバニアという国が面白すぎるのかしれないが…。

追記:新年のご挨拶を忘れていました。本年もよろしくお願いします。 katabiranotsuji