最も先端的なAIなどに使われる半導体のサプライチェーンは、設計はアメリカ企業、純度の高い素材は日本企業、製造設備機器はオランダのASML、実際の製造は台湾のTSMCがトップシェアをそれぞれ誇っている。ここには、中進国の(たとえばマレーシア・ペナン島の)半導体産業は、まだまだ入り込めない。技術力が追いつかないからである。だが、家電製品や自動車に使われる半導体なら作れるわけで、この辺が労働賃金の上昇とともに中進国の罠といわれる停滞状況があるわけである。やはり人は石垣・人は城、優秀な人材育成が待たれるところ。
自動車産業に関しては、完全に国内だけで内燃エンジンを作れるのは、日本、アメリカ、ドイツのみと言われている。世界の自動車メーカーも基本この3カ国の主導するいくつかのグループに組み込まれている。インド系のタタ・モーターズはジャグアーやランドローバーのイギリス系自動車メーカーの親会社であるが、エンジンに関しては自社開発もしているが、ステランティスと提携しているようだ。数え切れないほどの部品メーカーと、サプライチェーンを構築しているはずだ。ちなみに、インドで頑張っているズズキは自社でエンジン開発製造をしており、孤高の存在。この表中にはない。旅客機の航空機産業に関しては、仏独のエアバス社と米のボーイング社が双璧をなしているが、日本企業は炭素繊維やチタン、ニッケル合金などの素材面で、重要なサプライチェーンを担っている。先進国の技術力といっても、ある一部の国の影響力のもとにある。ただこれらの技術力を支えている開発や設備投資には莫大な資金が必要である。次は、先進国の金融面に移っていく。






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