2022年9月4日日曜日

何にも知らないお人好しの僕は

加川良の「親愛なるQに捧ぐ」というアルバムの中に、「偶成」という名曲がある。

♪何にも知らない お人好しの僕は

 友からいつの間にか裏切られていたのも知らず

 何にも知らない お人好しの僕は

 恋人がいつの間にか心変わりしていたのも知らず

 いつも一人で 友情のことを思い

 いつも一人で恋人との将来を夢見たいたのでした

www.youtube.com/watch?v=AdQs-9y5R9w&ab_channel=TheNekomimi22

最近、この歌が脳裏を巡っている。「僕」を「日本」、「友」や「恋人」を「中国」や「アメリカ」に置き換えてみると、実に沁みる。昔、「新しい世界史の見方」という講談社現代新書に、日本を多分に情緒的女性的な国家として捉えた視点(今ならかなりジェンダーに引っかかりそうだが…。)が提示されていた。日本を取り巻く国や西洋列強はその対蹠にある。この歌の主人公は、男性だが、何にも知らないお人好し。たしかに日本という国は、ずっとこういうスタンスで来た気がする。

政治経済を教える自信がこのところ無くなってきた。高校の学習内容で捉えきれない、日本で報道されない重要なニュースが多すぎる事がその理由である。バチカンが9月中に全ての海外資産をバチカン(の中央銀行)に戻せという教皇の勅諭が出たらしい。カトリック教徒にとっては、神の言葉である。どう捉えればいいのか、何にも知らない お人好しの日本人にはわからない。友情のことを想い、恋人との将来を夢見ていた方が幸せに違いない。今、我々はそんな存在であると思うのだ。

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