2010年10月10日日曜日

ジンバブエについて熱く語るⅡ

ショナ族のおばさんは小指を立てた             
南ア・プレトリア発の夜行バス(グレイハウンド)は、南アの高速道路をひたすら走る。オレンジ色のライトを見ると、アメリカにいるような気分になる。さて、プレトリア駅前のバスステーションで、ショナ族のおばさんと知り合った。(6月6日付ブログ参照)私は、「ショナ族の方ですか?」と聞いた。「イエース。」笑顔が返ってきた。私は合掌し、胸につけた。ショナ族の男の挨拶である。彼女は「マガティー」とショナ語の挨拶を返してくれた。結局、彼女の荷物(13個もあった)を積むのを手伝うことになった。ジンバブエ国境に着いたのは、完全に「丑三つ時」である。国境ゲートで寝ている人々もいて、「ああ、ジンバブエに着いた。」と思った。イミグレでは少し戸惑ったが、なんとか入国した。で、おばさんが呼んでいる。13個の荷物のうち、5個ほどを私のそばに寄せた。どうやら、それでやりすごすらしい。係官は何も言わなかった。おばさんは、親指を立てた。(笑)
ショナ族のおばさんはランドを持って走った
夜が明けてきた。先日(10月6日付)画像に出したバオバブの木と夜明けのセッションは素晴らしかった。さて、30分ほど走ったら、ドライブインに入った。雑貨店が一件あるだけの小さなドライブインだった。ここで、多くの乗客が、朝飯(といってもパンだが…。)や飲料を購入している。ところが、私はランド(南アの通貨)しかもっていない。それに気づいたおばさんは、私に、ランド札を持ってる?と聞くや否や、その札を持って走っていたのだった。オイオイ!すると、彼女は運転手氏と交渉して、ジンバブエドルに両替してきてくれたのだった。この時のレート、20ランド=2万ジンバブエドルを私は手帳に書いておいた。
ショナ族のおっさんは顔をしかめた
18時間の長いバス旅が終わった。首都ハラレに着いたのは、昼の2時。しかも、まずい事に今日・明日とも休日なのだという。おばさんは、そのことを私に言い残して去って行った。さて、と私は喧騒としたバスターミナルに立って考えた。銀行が休みなら、しかたない。**両替の男たちがレートを耳打ちしてくる。それが、高いのだ。私は、メモに、おばさんが運転手と交換したレートを書いた。すると、ショナ族のおっさんは顔をしかめた。「無茶言うなよ!」私は、慌てず、煙草をふかし、このバスターミナルのようすを観察していた。どんどんとバスが着き、**両替の男たちが、声をかけて回る。しかし誰も見向きもしない。ついに、1人の男が近づいてきて、このレートでOKだといった。かなり低いレートだったらしく、私が金を受け取って立ち去ろうとすると、親分にどやされていた。おばさん、万歳!である。ジンバブエの一光景であった。あの喧騒としたハラレのバスターミナル、私は好きだ。今でも、グーグルアースで、時々天空から覗いている。

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