2010年1月10日日曜日

30年ぶりの再会で農政を語る

 昔、大阪市立R青少年の家という施設があった。私はそこの学生ボランティアとして関わっていたことがある。昨夜そのOB会があった。旧職員さんや昔の先輩、同輩、後輩が集まった。仲間の思い出話はともかく、ブログで触れたいのは、今兵庫県のN市でご活躍の旧職員S氏の話である。S氏は、某工業大学で土木工学を修めた方だが、今の仕事は、N市の農業振興課勤務で今回の政権交代で右往左往している最中だとか。アフリカの開発経済学を学んでいる私としては面白い内容だった。自民党時代の農政の中軸は、農家の再編による生産性の向上にあった。同時に農産加工物に商品価値を付加して競争力をもたせるという新自由主義経済学に則ったものだった。ところが、政権が代わって農家への個別保障が行われ、これまでの施策からの大転換が図られるのだという。グローバリゼーションか、反グローバリゼーションかというスタンスとともに、これからの日本の農業をどう考えるかという大問題である。「農政の現場は、理屈じゃない、農家の生活がかかっている。」とS氏は言われた。理念と現実と。社会科の教師としては、政策科学のソコが面白い。またS氏の話では、すでに一部飼料用米作への転換が図られているのだ。飼料作物輸入問題は、日本の農政の最大のネックである。私は日本の農政は、すなわち平和学だと思っている。日米安保も今の農政(対アメリカ依存)を基盤にしている。軍事も食糧もエネルギーも日本はアメリカに依存しつつ存在している。これを脱皮しなければ、普天間もクソもないのである。日本の農業を、価格を無視した内需限定の食糧自給・小規模農家優遇型=反グローバル化するのか?耕地を再編し大規模化をはかり競争力を重視した・大規模農家生き残り型=グローバル化するのか?超難題である。

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