2018年2月4日日曜日

米国核戦力見直し 考

https://blogs.yahoo.co.jp/
mitokosei/36569425.html
政治家という職業は大変であると思う。権力欲がなければ勤まらないだろうが、その権力を何のために使うのか、という一点で評価が分かれるところだと思う。先日、京都府選出の元代議士・野中広務氏が死去した。野中氏は町議からたたき上げた政治家で国会議員になったのはかなり遅い。かの田中角栄は地方議員出身者は首相になれないと常々言っていたそうだが、野中氏にとってはどうでもよかったのではないかと思う。被差別部落の出身であることを隠さず、弱者の立場に立ち続け、戦争体験者者としてハト派を貫いてきた。この辺は色合いは違うが官僚出身の後藤田氏とかぶるところがある。共に、官房長官の経験者である。権力闘争にも長けた凄みのある一流の政治家であったと私は思う。
https://www.j-cast.com/2018/01/26319712.html?p=all

もし、野中氏がこのところのニュースを見聞きしたらどう言っただろう。米国大統領が、通常兵器の使用に際しても戦術核の使用もありうるとの方針を示したのである。核兵器には、ICBMなどの戦略核と、攻撃機などに搭載される戦術核がある。大都市をも一気に破壊する戦略核ほどの威力はないが、ソウルを攻撃するために配置された部隊くらいなら一瞬で破壊することが可能である。これまでの米露の軍縮ではその弾頭数は制限がかけられていないし、ロシアの方が多く保有しているという報告もある。

かの米国大統領は、誰が見ても嘘つきである。前言をひっくり返すことを何とも思っていないようだ。戦術核の使用も辞さないという表明は、またまたウソかもしれない。軽い。軽すぎる。ホテルやゴルフ場の買収のために取引先を脅す不動産ビジネスとは全く次元が違う。

昔々、三木武吉という政治家がいて、鳩山一郎をかついで民主党と自由党の保守政党を合同させるという離れ業をやった。「誠心誠意嘘をつく。」という名言をもつ寝技師であった。野中氏同様、自分は最高権力の座に着く気などなかったようだ。だからこそウソをつける。それも、大義のための誠心誠意のウソである、というわけだ。

今、こんな腹の据わった政治家がいるのだろうか。三木武吉。後藤田正晴、野中広務…。彼らは修羅場をくぐり抜けながら、命を燃やして政治をやっていたような気がする。ちなみに、今の外相は、今回の米国大統領の発言を高く評価したらしい。これは「誠心誠意のウソ」ではなかろうと思う。日本は米国の51番目の州であることをあからさまに世界に示したとしか受け取れない。
https://this.kiji.is/332362404527457377

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