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本番はここからだ。植林をして削減目標をカバーできること、また京都メカニズムで、排出量取引が可能になり、排出量の市場が生まれたこと、途上国とのCDMなどの説明に対しては、納得するというより、その商業主義的な方法に、異議の声も聞かれた。
アメリカの議定書からの離脱には、ヨーロッパの環境政策・技術の先進性と市場の成立に対して自国の遅れから不利と見ての撤退という本音が垣間見える。中国やインドのせいにするのはおかしい、という率直な意見も出た。中国の途上国論にも、納得できないとの声もある。
結局、環境問題は極めて重要なのだが、国益や国際関係、経済的利益などが複雑に絡み合っていることを理解させることができた、と思う。授業のあと、大いに興味がわいたので、大学ではこういうことをさらに学びたいと、国際関係や政策、国際経済を志向する生徒が相談にきた。うん、社会科の教師冥利につきるところだ。
ちなみに、授業の最後に、極めて大まかな論議(その基礎となる統計基準も全くなしでイメージのみ)だが、日本の削減目標を100として、マレーシアはどれくらいが妥当か?と聞いてみた。20~30という数字がでた。これが妥当なのかどうか私には判断できないが、なんとなくわかるような気がする。
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