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2026年3月18日水曜日

仮説 イラン攻撃とドル

ニクソン大統領は、ベトナム戦争終結、ウォーターゲート事件での辞任など、かのジョン・レノンが住んでいたNYCのダコタアパート入居を拒まれたくらい歴代大統領の中でも人気も評価も低い。とはいえ、1971年のドルショック(ドルと金の交換停止)を敢行した際に、参謀のヘンリー・キッシンジャーがドルをただの紙切れにはしなかった。サウジ王家と石油取引にドルのみを使うことと引き換えに、アメリカ国債を購入する王家を軍事的に守るという秘密協定を1974年に結んだ。ペトロダラーシステム(石油をドルでしか買えない仕組み)である。このおかげで、世界各国はドルを得なければならくなり、ドルをいくらでも刷れるアメリカは、国家債務を好きなだけ増やせるようになった。これは、ニクソン政権の置き土産であるわけだ。(本日の画像はAIで作成)

もしこのシステムが崩れたら、ドルの需要が急落し、金利が上昇し、現在$35兆の債務を抱えるアメリカは崩壊する。

イラクのフセインが2003年に石油をユーロで売ると宣言した。3年後イラクにアメリカは侵攻した。2011年にはリビアのカダフィが、アフリカ統一通貨・金ディナールで石油取引を計画した。その年NATOが空爆した。

世界最大の石油輸入国である中国は、2018年に上海エネルギー取引所を開設、人民元で取引しようとした。ここでSWIFT(ドル建ての国際金融取引システム)を遮断されていたイランが登場する。人民元で取引したことは、50年間続いているドルによる石油取引独占に亀裂を生み、それはアメリカの覇権を脅かすことになった。さらにデジタル人民元を開発、SWIFT・ドルなしの国際決済システムを構築。ベネズエラも同様に人民元で石油を中国に輸出していた。(両国あわせて中国の全輸入量の17%)しかも2024年にサウジがこのドルを迂回するシステム(mBridge)に参加し、BRICSへの参加も検討していた。

しかし、イランの報復攻撃でサウジはアメリカ側に戻った。湾岸諸国も同様である。アメリカの戦争コストは6日間で、$113億。ペトロダラーシステムが崩壊した場合の損失は$35兆の国家債務全体が揺らぐ。そう考えれば、実に安い投資である。アメリカがイランを攻撃したのは、まさにドルを守るためであったという仮説、いや真実…。

https://www.youtube.com/watch?v=caEGJ7i3cdo

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