2026年6月10日水曜日

現代思想の遭難者たちを読む3

https://www.asahi.com/tezuka/03c.html フランス人の比率がかなり大きい
「現代思想の遭難者たち」(いしいひさいち著:講談社学術文庫)の第2章は「疾駆する思想家たち」と題されて、レヴィ・ストロース、アルチェセール、バルト、ラカン、フーコー、ドゥルーズ、レヴィナス、デリダが漫画の題材にされている。彼らの共通点はフランスの哲学者であることだ。(レヴィナスはリトアニア生まれだが、フランスに現象学を伝えたパリ大学教授である。)

社会学で「市民宗教」という概念があって、欧米では、各国政府を教会が支えているという構造が指摘されている。G7で言えば、イタリアはカトリック、イギリスやカナダは英国国教会、ドイツはルター派とカトリック、アメリカはプロテスタント各派といった具合で、日本には当てはまらない。(明治の岩倉欧米視察団以降、天皇制がこれに代わったと私は思っている。)フランスは政教分離が徹底されているので、カトリックに代わって「哲学」があると指摘されている。たしかに、現代哲学の主戦場はフランスだと言ってもいい。最近の哲学科では、ドイツ語ではなくフランス語の履修が重要になっていると思われる。

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レヴィ・ストロース(右記画像参照)は文化人類学者だが、構造主義の方法を確立した重要人物である。漫画ではサッカーの監督として、構造主義的に論じている。ミーティングで、「構造とは、要素間の関係からなる不変の全体を言う。」「MFはスペースにパスを出せ。FWはスペースへ走り込め。私のチームでは自己中は許さん。」と述べ、選手たちは「さすがサッカーの本場ブラジル帰りだ。」と話し合う。「(自己中の)そんな選手はハチドリに目を突かれ、コンドルに尻の肉を食われ、死霊の矢に当たって死ぬだろう。」とレヴィ・ストロースは吠える。選手の声。「ブラジルのどこから帰ってきたんだ?」…(笑)レヴィ・ストロースは26歳から30歳まで先住民の調査を行いコンドルや死靈の話は『神話論』にある内容である。

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